ロリポップでやっとPHP7.3モジュール版が使用可能になったので変更してみた!

ロリポップPHP7バージョンアップキャッチ画像 Web関連
この記事は約10分で読めます。
スポンサーリンク

ロリポップでPHP7.1が提供開始されて随分経ちますが、最近まで運営しているサイト全てがPHP5.6モジュール版のままでした。

PHP5.6からPHP7.xにバージョン変更する事で、セキュリティ向上やレスポンスの超高速化が期待出来るなどメリットはかなり大きいです。

 

ですが問題点として、つい先日までロリポップ! でPHP7.1のモジュール版を使う為には、私の場合サーバ移設する必要がありました。(PHP7.1のCGI版だとあまり変化なさそうなので使用していません。)

WordPressのサイトだけでしたら、移設しても良かったのですが、ゴリゴリプログラムを書いて作ったサイトなんかもあるので、サーバ移設となると、PHPバージョンの書き換えやパスの変更などが発生し、結構大変な作業となってしまうのです。

 

さらには互換性の問題も検証しなければいけないなど、移設と同時にそれらの作業をやる気力が出なかった為放置していました。

実は以前サーバ移設(PHP5.6モジュール版提供のタイミングだった記憶)を行いました。その時の面倒さがトラウマになってます。

 

WordPressのPHPバージョンアップ催促

WordPressの管理画面には、PHP7にしろ!と催促される警告が出るようになって、そろそろ変更しないとまずいかなと思った矢先、ロリポップより2019年11月以降から随時PHP7.3のモジュール版に対応するとのメールが来ました。

ロリポップではエコノミーやライトプランでは、モジュール版を使用する事が出来ません。スタンダードかエンタープライズの上位プランに変更する必要がありますが、一度グレードアップすると下位プランには戻せないので、注意して下さい。

 

私のサーバでも提供開始しているか管理画面で確認してみると、すでに対応済みだったので、当サイトをPHP7.3にアップグレードしてみました。

大した手順ではありませんが、記事に残しておきたいと思います。

スポンサーリンク

データベースのパスワードを上書き保存

ロリポップでPHP5.6からPHP7.xにバージョンアップした際、データベース接続確立エラーになってしまう事があるようです。

その場合にはデータベースとの接続に古いパスワード形式「old_password形式」が使われている可能性が高いです。

それを回避する為、事前に「native_password形式」に変更しておく必要があります。

 

データベースの作成時期により、すでに「native_password形式」になっている場合もありますが、念の為作業して置く事をお勧めします。

作業と言っても非常に簡単で一瞬で終わります。

 

ロリポップデータベースパスワード変更1

ロリポップのユーザ専用ページ」からログインし、管理画面の「サーバーの管理・設定」>「データベース」を選択します。

 

ロリポップデータベースパスワード変更2

データベース一覧からWordPressで使用しているリストにある「操作する」ボタンをクリックします。

今回はパスワード形式を変更したいだけなので、パスワード自体は変更しないパターンで説明したいと思います。

もしパスワードを変更した場合には、WordPressの「wp-config.php」ファイルに記載されたMySQLのパスワード定数を書き換える必要があります。

 

ロリポップデータベースパスワード変更3

パスワード確認ボタン」を押すとポップアップウィンドウが開き、確認することが出来ます。

次に「パスワードを再設定する」ボタンを押します。

 

ロリポップデータベースパスワード確認

ちなみにGoogle Chromeではこのようなウィンドウが表示されます。

確認ウィンドウからパスワードをコピーしておきます。

 

ロリポップデータベースパスワード変更4

「新しいパスワード」「新しいパスワード確認」の両項目に、先程コピー(元と同じパスワード)を貼り付け「パスワードを再設定する」ボタンを押します。

 

ロリポップデータベースパスワード変更5

変更確認のポップが表示されるので「OK」ボタンをクリック。

 

ロリポップデータベースパスワード変更6

正常に変更されれば、上図のような画面になると思います。

この時点で一度、サイトが正常に表示されているか確認して下さい。

このように同一パスワードの上書き保存でも「native_password形式」へ変更されます。

PHPのバージョン変更

サイトが正常に動作しているのを確認したら、次はPHPのバージョンアップを行います。

一度PHP7.xにアップデートするとPHP5.6には戻せませんので、サイト検証の上慎重に行って下さい。

 

ロリポップPHPバージョン変更1

管理メニューから「サーバーの管理・設定」>「PHP設定」を選択します。

 

ロリポップPHPバージョン変更2

バージョンアップしたいドメインのバージョン項目にあるプルダウンメニューから「PHP7.3(モジュール版)」を選択し、続いて「変更」ボタンを押します。

設定の変更が反映されるまでに10分前後かかるので、しばらく待ちます。

 

ロリポップPHPバージョン変更3

因みにPHP7.3に変更後、先程のプルダウンメニューを確認すると、PHP5.6の選択肢は消えています。

WordPressの管理画面にログイン

設定が反映された頃を見計らって、WordPressにログインしてみましょう。

 

WordPressのPHPバージョンアップ催促消滅

PHPのバージョンアップ催促の注意が消えて、煩わしさから解放されました。

 

変更前後の速度比較

処理速度が向上するというので、当サイトのバージョンアップ前後でスピードテストを行ってみました。

変更前の各種スペードテスト結果

まずはバージョンアップ前の計測データです。

 

PageSpeed-Insightsモバイル結果-アップ前

PageSpeed-Insightsパソコン結果-アップ前

 

PageSpeed Insightsの結果です。

恥ずかしながら、モバイル・PCともかなり悪いスコアとなっています。

 

GTmetrix結果-アップ前

GTmetrix」の結果になります。

こちらはそれ程悪くはありませんが、もう少し改善したいところではあります。

変更後の各種スペードテスト結果

PHP7.3モジュール版にアップ後の計測結果です。

 

PageSpeed-Insightsモバイル結果-アップ後

PageSpeed-Insightsパソコン結果-アップ後

バージョンアップ後の「PageSpeed Insights」の結果です。

特にPCの結果は、劇的に改善されました。

リーズナブルなロリポップサーバでこの結果なら、かなり良いのではと思います。

 

GTmetrix結果-アップ後

バージョンアップ後のGTmetrixの結果をみてます。

こちらはGoogleの結果に反して、あまり変化は見られませんでしたが、Additional Tipsの「Server is slow」が消えています。

 

WEBPAGETESTPingdomなどもサイトスピード計測の参考になるのですが、バージョン変更前のデータを取り忘れてしまいました。

 

実は今回PHPのバージョンアップと並行して、キャッシュ設定や画像圧縮などの見直しも行った為、単純にPHPバージョン変更のみのテスト結果ではないことを付け加えておきます。

現在当サイトではAMP(Accelerated Mobile Pages)に対応させていないので、モバイルの結果は特に変化はありませんでした。

しかしGoogleアナリティクスやアドセンス等の外部リソースが読み込まれた状態でのデータとしては、満足いく結果となりました。

欲を言えば「GTmetrix」の結果をもう少し向上させたいですが、今回はこれで良しとしておきます。

SSH接続に変更

PHPのバージョンアップとは関係ないのですが、私がプライベートで利用しているロリポップには、未だにFTP接続のままでした。

以前は有線接続しかしておらず、外出先で繋ぐことはまずなかったので、転送とか遅くなったら嫌だなとか勝手に思っていたのもあり、設定を変えずに放置していました。

結果的には全く接続時間も転送速度も問題ありませんでした。

 

ロリポップでスタンダード以上のプランを利用している人は、SSH接続は必須と思った方が良さそうです。

放置していた自分が言うのも何ですが、素のFTP接続では全く暗号化されていないので、ログインID、パスワードが丸見えの通信でかなり危険です。

本格的にセキュリティを考慮するなら、秘密鍵・公開鍵の設定にした方が良いと思いますが、今回は標準のパスワード認証設定にしておきました。

こちらもざっくりですが、一応手順を残しておきます。

サーバ側の設定

ロリポップSSH設定1

ロリポップの管理メニューで「サーバーの管理・設定」>「SSH」を選択します。

 

ロリポップSSH設定2

SSHを有効にする」ボタンをクリックします。

 

ロリポップSSH設定3

ここでパスワードが自動発行されます。

ここのアカウント項目はFTPアカウントと同様ですが、この後クライアントソフトの設定をするので、この画面の情報は控えを取っておいて下さい

 

ロリポップSSH設定4

「戻る」ボタンでSSH設定を確認すると、無事有効化されていると思います。

FTPクライアントソフトの設定

ロリポップの公式ページにも各種FTPクライアントソフトの設定説明がありますが、ポータブル版もある「FileZilla」が気に入ってるので、こちらでの設定手順を書いていきます。

「FileZilla」のダウンロードやインストールについては、今回は省略致します。

 

FileZilla-SSH接続設定1

ソフトを立ち上げ「ファイル」 > 「サイトマネージャー」を選択します。

 

FileZilla-SSH接続設定2

新しいサイト(N)」をクリックし、任意の管理し易いサイト名を入力します。

 

FileZilla-SSH接続設定3

プロトコルはプルダウンから「SFTP – SSH File Transfer Protocol」を選択。

上図に従いホストは「ssh.lolipop.jp」でポートは「2222」と入力します。

ログオンタイプは今回は「通常」を選択しています。セキュリティを考慮するなら、毎回面倒ですが「パスワードを尋ねる」を選択した方が良いと思います。

ユーザーとパスワードは先程控えを取った情報を入力してください。

 

FileZilla-SSH接続設定4

次は詳細タブでウィンドウを切り替えます。

「デフォルトのローカルディレクトリ」は、接続するサーバ毎に合わせたディレクト構成のフォルダを指定した方が管理が楽です。

米印がついていますが「デフォルトのリモートディレクトリ」は入力しないと、通常のFTP接続とは異なり、上位の階層に接続される為、ややこしくなります。

以下でご自身のフルパスを確認して、入力するようにして下さい。

 

ロリポップフルパス確認1

フルパスの確認は管理メニューの「ユーザー設定」 > 「アカウント情報」を選択します。

 

ロリポップフルパス確認2

アカウント情報のフルパス項目に、ご自身のホームディレクトリ情報が記載されています。

 

FileZilla-SSH接続設定5

入力が完了し「OK」を押すと、パスワード保存方法についてのポップアップウィンドウが表示されます。

私の場合は毎回パスワード入力するのが億劫なので、保存する設定にしていますが、共用PCの利用やセキュリティ面に慎重な方は、保存しない設定にした方が無難です。

 

FileZilla-SSH接続設定6

設定が完了し接続すると、上図のような警告ウィンドウが表示されるかも知れません。

パスワード認証方式の為、なりすまし防止の警告がでましたが、接続先情報に間違いがなければ、ホストを信用するにチェックをつけて「OK」ボタンを押します。

まとめ

今回PHP7.3にアップグレード設定したおかげで、結果的にサイトスピードの向上となり満足しています。

サーバの移設作業がないだけで、かなり簡単でした。

 

繰り返しになりますが、何かあった場合にPHP5.6には戻せないので、バージョンアップする際には、バックアップファイルからローカルでクローンのサイトを作成し、検証する事をお勧めします。

 

以前記事にした「LocalByFlywheel」(旧バージョンの方)を使えば、簡単に出来るので、自分のサーバ環境に合わせてPHPバージョンの動作検証してみて下さい。

ローカル環境でのWordPress開発で一番お勧め『Local By Flywheel』の導入と使い方!
ブログやサイト構築でもっともメジャーなCMSと言えば当サイトでも利用しているWordPressですが、一昔前は導入に少なからずとも障壁があったと思います。今回ご紹介する「Local By Flywheel」は余計な知識を必要とせず、簡単にWordPressのローカル環境を構築する事が可能です。

 

WordPress自体はPHP7以上を推奨していますし、問題はプラグインの動作ぐらいでしたが、私の環境では特に問題はありませんでした。

ただ自分がプログラミングして作成したサイトについては、バージョン変更は検討中です。

いつの間にかPHP5.6のモジュール版からCGI版に変わってしまっているので、変更したいと思いますが、もう少し検証してからにしようと思っています。

 

もし初めてWordPressでブログをやってみようと思うなら、コスパが高いロリポップ! がお勧めです。

サイトが成長しアクセスが伸びてきたら、上位のレンタルサーバ会社へ引っ越しすれば問題ないので、初めてのレンタルサーバには最適だと思っています。

ロリポップ! でWordPressをインストールする方法は、下記で記事にしているので参考にして見て下さい。

ロリポップで簡単インストールを使わずにWordPressをインストール【通常インストール】
レンタルサーバのロリポップでは、誰でも簡単にWordPressを始める事が出来る簡単インストールというのがあります。面倒くさい事はせず一刻も早くブログを始めたい!という方には良いかもしれませんが、ローカルで検証したり他のレンタルサーバ会社でWordPressのブログを始める場合などサーバ会社独自のインストール方法では何かと不便なこともあるかも知れません。